気象観測とはそもそもなんなのか

気象の気は雰囲気の気であり大気の気です。象は現象の象ですから、両者をあわせると大気が織り成す現象を意味し、平易な言葉に置き換えれば「お天気のこと」となります。観測は字のとおり、観て測ること。「観る」の本質は見て回ることや見比べる意味なので、気象観測とは、お天気の状態を継続的に測定、記録することと理解して差し支えありません。そのような意味から、雪国で行われてきた雪形の観測、つまり山に残る積雪範囲の変化を継続的に観察することで田植えに適した時期を見計らう行為も、広い意味で気象観測と言えます。子どもの頃、毎日の天気と気温を記録した夏休みの自由研究も、方法と精度を度外視すれば立派な気象観測です。観測データの共有を念頭に置けば、使用する単位は客観的なものを使うべきですが、個人の趣味としてあるいは個人の事業のための観測ならば、例えば居住する地勢を基準にした「川からの風、強」などの表記であっても気象観測と言えます。ただし、得られたデータを予測に使う場合、気象予報士の資格を持たなければ公に「予報」を名乗れないので注意して下さい。

何のために観測するのか、制約はあるのか

身近に見ることができる観測データは、気象台や海上保安庁が発表しているものでさえ観測項目に統一が見られません。これは一体どういうことなのでしょうか。実は気象観測の項目は一律に決められるものではなく、法人、組織を含む各観測者がそれぞれ必要な項目を観測するのが基本になっているためです。例えば地方気象台が発表するデータは、気温、降水量、風向、風速、日照時間、積雪深、湿度、気圧ですが、海上保安庁では風向、風速、気圧、波高を発表しています。陸で生活する一般人にとっては晴れか雨かが最も知りたい項目ですが、海に出る船にとっては、安全に直結する波の情報が一番大事だからです。空港気象台は、風向、風速、視程、雲、気温、湿度、気圧のデータを公開しています。安全に離着陸できるか否かを見極めるのに、風向、風速、視程の情報は欠かせません。一方で、農業関連業界では植物の生育を予測するのに必要な日射量、地温を観測し、近年では「天気予報で物流を変える」を合言葉にロスのない農産物の生産活動に観測データを生かそうとしています。

観測機器の設置と設置環境に関する話

気象観測に使う測定器は、単に設置すれば良いというものではありません。間違った設置から得られるデータは意味がないどころか、それを利用する人に害を与えることさえあるので、設置はガイドラインに沿って実施する必要があります。一番重要なことは、それを設置することで自然の風の流れや日射条件が変わらないようにすることです。また、人工物が発する熱や風の影響があってもいけません。背丈の低い草で覆われた草原の中に設置するのが理想ですが、それは無理なので実際の設置に当たっては次のことが守られます。・設置場所は最寄りの建物から離す。距離は建物の高さの2倍以上。・温度、湿度は木製の百葉箱に中に入れる。・百葉箱は直射日光を避けるため、扉面を真北に向け、箱自体は地面または積雪面の上方1.5mとする。・雨滴の跳ね返りと太陽の反照低減を目的に、降水量、気温、湿度の観測場は地面に広く芝を植える。・設置後に草木が過剰繁殖した場合、速やかに芝刈りや木の剪定を行う。

雨量計は、雨による災害の防止や監視に役立ちます。 長時間の計測や、離れた場所を測りたい場合に使える転倒ます型雨量計は公共機関でも使用されています。 ヨットやボートなど、アウトドアスポーツを楽しむなら風向風速計は必須! 体調管理を目的に、病院や老人ホームで気象観測システムを設置することもあります。 「何を着ていこうかな?」「傘はいるかな?」など天気が生活の基準に! 気象観測機器のご購入はこちらをチェック!