ブレゲ
ブレゲは1775年アブラアム=ルイ・ブレゲがパリ市内で最も古い歴史を持つパリ発祥の地と呼ばれるシテ島に工房を構えたことでスタートします。ブレゲの天才時計技術師としての実力はすぐに発揮され
創業から5年後の1780年には自動巻き上げ機構のペルペチュエルの実用化に成功しました。それまでもスイスの職人によって自動巻き上げ機構は開発されていましたが、実用性は高くありませんでした。
ブレゲは改良を加えたことで実用化に成功し、それがもとで王侯貴族にまで名前を知られることになります。天才としての名声を若くして確立したブレゲですが、その創造性はとどまる事を知りません。
1783年には音で時刻を知らせる機能を持った「リピーターウォッチ用ゴング」、1790年には衝撃を和らげる装置である「パラシュート機構」を次々に開発します。
1795年に「パーペチュアルカレンダー」、1801年に「トゥールビヨン」といった現代でも使われている機構を開発し、同年にはナポリの女王のために時計を製作しました。
諸説あるものの、これが記録として残っているうえでは現代に伝わる世界初の腕時計とされています。
時計において数々の発明をしたブレゲですが残念ながら1823年に亡くなります。その後は弟子たちが跡を継ぎますが、偉大な創業者を失った傷は大きく徐々に時計業界での存在感を失っていきました。
そんなブレゲが復活を遂げたのは、1970年になってフランスの宝石細工商であるショーメが商標を買い取ったことがきっかけです。1976年には時計の一大産地として世界的に有名なスイスのジュウ渓谷に工房を移転し、
再起を期しました。その後1999年にスウォッチ・グループがブレゲを買収したことにより経営環境が整い、業績も落ち着いて現在にいたります。
ブレゲは数ある高級時計ブランドのなかでも最も古い歴史を持つ時計メーカーのひとつで、創業当時から現代までファッションの中心地であり続けるフランスのパリで誕生しました。
創業者は「時計界のレオナルド・ダ・ヴィンチ」と称されることもある、天才時計技師のアブラアム=ルイ・ブレゲです。ブレゲがレオナルド・ダ・ヴィンチと比較される理由は「トゥールビヨン」や「パーペチュアルカレンダー」など、
現代では欠かせない腕時計の機構の数々を生み出したからです。腕時計業界におけるブレゲの残した功績は大きく、「時計の歴史を2世紀早めた」といわれています。
また、ブレゲは世界的に「ヴァシュロン・コンスタンタン」「パテック・フィリップ」「A.ランゲ・アンド・ゾーネ」「オーデマ・ピゲ」とともに5大時計ブランドとして知られており、愛用者も豪華な名前が並んでいます。
たとえば、イギリスのビクトリア女王や国王ジョージ4世、フランス王妃のマリー・アントワネット、皇帝ナポレオン・ボナパルトなどです。
現代では紆余曲折を経てオメガなどを傘下に持つスウォッチ・グループに属していますが、創業者であるブレゲの遺志はそのまま継承されています。
ブレゲらしいシンプルなデザインが魅力のスポーツウォッチから華やかなドレスウォッチまで幅広く手掛け、現代においても新たなアイテムを生み出し続ける名門ブランドです。